蒼い海
「あの、空さん!」
空さんの二歩後ろを歩いていた雅志が控えめに声をかけた。
「ん?」
軽く後ろに振り返り、雅志の方を見る空さん。
(空さんって、アタシら後輩にもきちんと向き合って話してくれるんだよね…)
アタシは、そんな様子を眺めながら雅志の隣を歩く。
「あの、妹さんってどんな感じっスか?」
きっと物凄く気になっていたのだろう。
少し興奮気味の雅志。
「んー、どんな感じ…」
空さんは顎に片手を当て、考えながら歩いている。