蒼い海
「…サラサ?」
少しだけきょとんとした顔の愛海に気付いた友佳先輩が、笑って説明してくれる。
「ココがウチらの溜り場!」
続々中に入る先輩達に続いて、店内に入ると―――――
一人の先輩が開けてくれているドアにはカラーンと鳴るドアベル。
海の写真が幾つか掛かっている白い壁。
机や椅子は温かみのある茶色い木で統一されていて、どこか懐かしさも感じさせる店内。
「まぁ、アタシらが勝手に居座ってるんだけどね」
舌を出して笑う友佳先輩は慣れた様子で、奥の席へと向かう。