声を聴かせて。

私の下で苦しそうに顔を歪める彼の表情を見たら、

私の中が反応して彼のを締め付けた。



「…うっ…」


その瞬間、彼の身体が大きく跳ねた。


ドクドクと、私の中に熱いものが注ぎこまれる。






それは私の中におさまりきらないほどで、


私の蜜と一緒に溢れて出てきた。








……これは、“女”の欲望…。







支配されたいのではなく、

支配したいという感情。




“愛してる”なんて、甘い言葉はいらない。


ただ私の舌で指で…

私自身で感じて欲しい。



…だから聴かせて。


あなたの鳴き声を…



あなたの感じる声が、私は聴きたい。





“私だけの物にしたい”なんて、そんなこと言わないから…




今だけは…今だけは私で感じて。












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