ふたりの約束





たわいもない話しをして



今まででの時間を取り戻すように


色んな話をした







しばらくすると


下の玄関から



「ゆあー!帰ってるのー?」




お母さんが買い物から帰ってきたみたいだ




トントンとお母さんが階段を上がってくるのわかる




「そっ...!?空隠れなきゃ!

お母さんにみつかったらなんて言えばいいか...」



「ゆーあ!俺霊感ある人にしか

見えないってさっきゆあいっただろ?


だから隠れる必要なーし!」






「あ。そうだったね」



あまりにも普通にしゃべってたから

本当に生きてると思っちゃう



「ゆあいるの~?」


といいながら

ガチャッとドアを開けるお母さん




「あ...お母さんおかえりなさい」



「ゆいるなら返事くらいしなさいよ~

そしたらお母さん階段あがんなくてすんだのに」


ごめんごめんと言いながら
お母さんをみると




視線は


わたしではなく





















私とお母さんの様子をみている













空だった。





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