好きな人は、天然タラシ。
「………」
私はカシオレを飲みながら、すぐ隣に座る福嶋さんのことをちら見する。
長い指でトントンとカウンターを叩く姿。
横顔も素敵すぎる。
鷲鼻の高い鼻。
長い睫毛。
薄い唇、がキレイな弧を描いて…
開いた。
「…そんなに見つめられたら照れるよ」
「っ!」
福嶋さんは首を傾け、福嶋さんの視線が私を捕らえる。
見てたこと気付かれてた…!
「そ、そんなんじゃ…!」
「………そうなの?ほんと?」
向けられる魅惑的な笑顔に、私の心臓はばくばくとうるさく鳴り響く。
私の狼狽えがわかっているのか、福嶋さんはくくっと笑った。