好きな人は、天然タラシ。
この歳になっての毎日の楽しみは、同じ会社にいる天然タラシ君を見て癒されること。
天然タラシ君の正体は、営業の福嶋さん。
私の一つ歳上で、そりゃもう、女子から大人気の男だ。
そこにいるだけで存在感のある容姿と雰囲気。
それだけならまだいいんだけど…
無自覚に甘い言葉を発するから、たちが悪いんだ…。
女子社員は9割方、その甘い言葉にハマってると思う。
…そんなたちの悪い男に本気で惚れてしまったのは、この私。
報われるはずもない、一方的な片想いだ。
この歳になって片想いとか、痛過ぎるし…。
私くらいの歳になってしまうと、男なんて全く見向きもしない。
みーんな、若い子を狙ってるから。
きっと、天然タラシ君も例外じゃない。