ブルーブラック2

「わぁ!」


その机に置かれた目の前のボトルを見て百合香は声を上げて目を輝かせた。

そのボトルとは予《かね》てから企画しているオリジナルインクのボトルである。

以前智から見せて貰ったものは試作品。

その時のボトルは現行品で使用されているものと同じ形であったが、今目の前にあるボトルは違っていた。

現行のものと比べ、高さのあるボトルは面が7~8つ位ある多角形。
下の方が若干細くなっている逆三角形のような形はコスメのような雰囲気もして可愛らしくも感じる。

定番品のボトルはオーソドックスな円系のボトルなので、それに比べるとなんとも洒落て見える。


「深さもあるからインクも吸い上げ易そうですし、何より飾りたくなるような可愛さですね!」


百合香は興奮したように、饒舌に感想を語り始める。


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