ブルーブラック2

「姉ちゃんも明日仕事だろ?もう休もう」
「え?う、うん···」


(本当に帰らなくてもいいのかな···)


そんな思いから返事が歯切れ悪くなってしまう。

そんな百合香を見て椿が言う。


「帰るなら送るし。だけど義兄さんがあそこまで言うんだから、なんかわかんないけど頭冷やす時間があった方がいいって意味じゃないの?」


「····はい」


まるで智が年下になって言っているようだ、と百合香は思った。
ついかしこまって返事をしてしまうほどに。


「話したいなら聞くし。もし義兄さんがなんかしたっていうならオレ··」
「ち、違うよ!なにもしてな···い」
「···」
「なにも、してないの」



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