ブルーブラック2
全部私の嫉妬と八つ当たりみたいなものだから。
こうして一人冷静になれば簡単に答えは見つかるのに。
でも智さんが目の前にいると、どうしてもドロッとした感情が流れ出て、溢れてしまって···
自信なんてない。
余裕なんてない。
けどあの手を離す気なんてない。
上手く言葉に出来ない自分に嫌気がさす―――
チクリといつもの下腹部痛が百合香をまた弱気にさせる。
「こんな私のとこに赤ちゃんなんて来てくれる筈、ない···」
嗚咽混じりに小さく吐きだした百合香の心の膿。
それを聞いてしまった椿はただ背中を撫でてあげることしかできなかった。