ブルーブラック2
――――信じられない。
そんな顔をしていたのは百合香も智も同様だった。
唖然とした二人に構うことなく隼人は百合香の手を取る。
「行きましょう・・!!」
そしてその場から逃げ去るかのように隼人が百合香を連れて走り出した。
「おい!」
智が出遅れて二人を追う。
・・・が、再びそれを邪魔する者――――。
「―――やっぱり、君か」
「・・・なんのことでしょう??」
絶対に全てを知り、把握してなければこの場にこのタイミングで出てこられる訳がない―――
智は目の前にいる美咲を見てそう確信した。