ブルーブラック2
2.誤解と信頼
*
「はぁっ···」
「···っ」
ずっと全力疾走したわけではない。
しかし体調がすぐれない百合香には酷だった。
「あ···す、すみません!!大丈夫···じゃないですよね?!」
「····」
「オレ、おぶります」
「―――いい」
後ろから智が追い掛けてこないのを確認した路地裏で、隼人が息を切らした百合香に背を向けるが拒否されてしまう。
(―――もう。なんで。ヒドイ勘違いよ)
百合香は呼吸を整えてから隼人を見据える。
「はぁっ···」
「···っ」
ずっと全力疾走したわけではない。
しかし体調がすぐれない百合香には酷だった。
「あ···す、すみません!!大丈夫···じゃないですよね?!」
「····」
「オレ、おぶります」
「―――いい」
後ろから智が追い掛けてこないのを確認した路地裏で、隼人が息を切らした百合香に背を向けるが拒否されてしまう。
(―――もう。なんで。ヒドイ勘違いよ)
百合香は呼吸を整えてから隼人を見据える。