ブルーブラック2
「どうして生田さんに触れさせるんですか!
それもさっきだけじゃない!!私が知らないだけでもしかしてまだ何度かああいうことがあったのかもしれない!!
なのに、どうして、今まで彼女と普通にしてたんですか!
結婚してるって、相手が私だって、そう言ってくれれば···!!」
そこまで言葉を投げつけて、百合香ははっとする。
“結婚してるって、言ってくれれば”
それは自分と隼人の件にも当てはまること。
もっと早く誤解を解いていればこんな面倒なことにならなかった筈―――。
「それはお互い様だろう?」
もっともなことを言われてしまい、百合香は俯き黙ってしまう。