ブルーブラック2
5.足枷が外れた心
*
どのくらいそうしていただろう。
ソファで抱き合って、百合香の涙が枯れるまで。
でも智はそれまでただ優しく抱きしめて、髪を撫でていた。
「―――ご・・めんなさい・・・」
やっと百合香の口から声が聞こえた。
「いや?そうさせたのは俺だから」
当然というように答える智に百合香はふっと気が付いた。
「―――あ・・・わざとですね・・・?」
“そうさせたのは俺”
そう言った智に百合香は、一番初めに隼人とのことで百合香を責め立てたような言葉はわざとだと気が付いたのだ。
どのくらいそうしていただろう。
ソファで抱き合って、百合香の涙が枯れるまで。
でも智はそれまでただ優しく抱きしめて、髪を撫でていた。
「―――ご・・めんなさい・・・」
やっと百合香の口から声が聞こえた。
「いや?そうさせたのは俺だから」
当然というように答える智に百合香はふっと気が付いた。
「―――あ・・・わざとですね・・・?」
“そうさせたのは俺”
そう言った智に百合香は、一番初めに隼人とのことで百合香を責め立てたような言葉はわざとだと気が付いたのだ。