ブルーブラック2

「まあ・・・でもあれも俺の本心だしね」


ふっと小さく笑って智がそう言うから、百合香は膨れて顔を見上げた。

すると、智の顔が思ったよりも近くにあってドキっとする。
それを知ってか知らずか、智はさらに百合香に近づいて、そっと親指を百合香の目の下になぞるように触れた。


「―――目、赤いな」

「だ、だって――――んッ・・・」


百合香の言葉を遮るように、智は唇を重ねた。


何度もこうしてキスを繰り返してきた。


それでも未だに胸は高鳴る。



「・・・あっ・・ん、ふッ・・」


少し唇が離れた瞬間に百合香が何かを発しようとするのだが、智がそれをさせないかのように再び開いた唇を奪う。


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