ブルーブラック2
きっと自分で勝手に思い詰めて、無意識に体がそれに反応していたのだ。
それに、今、智は自分が欲しいことを言って抱きとめてくれた。
もうそれだけで前に進める気がするし、自分の重苦しい欲望が吹っ切れた。
「智さん」
「···ん」
「大好きです」
その短い言葉にありったけの想いを込めて。
「···俺も」
そうして二人の唇がまた重なる。
ゆっくりと離れた百合香の唇から告げたこと。
「智さん、少しだけ私に考える時間をくれますか―――」