ブルーブラック2

交代でシャワーを浴びてソファに落ち着いた。
テーブルにある並んだグラスにはお酒ではなく冷えたお茶。

それを喉を鳴らしながら百合香は飲みほした。


「はぁ··」
「お疲れさん」
「ほんと、なんかすごく疲れました···でも凄い達成感も」


静かに笑ってそういう百合香を見るのが智は好きだった。
何に対しても真面目。
特に仕事に関しては、天職だと思う位に生き生きとしている。


昔、万年筆と向き合っていた百合香に智は心を奪われたのだから―――


「来週定休日あるからゆっくりどこかに行こうか」
「あ、定休日···」
「忘れてた?」
「···すっかり」


そしてちょっと抜けてる性格がまた放っておけない。



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