ブルーブラック2

『あっ休みなんだ!』
「はい。あ、この間は本当にありがとうございました!」
『え?ああ!こちらこそ、二人きりのイブを邪魔してしまってごめんなさいね~』
「や、そんな…大丈夫ですから」


百合香は照れながらまどかに答えると、そのイブの日に智から貰った腕時計を眺めて思い出し笑いをした。


「あ、それよりも…何か用があったんじゃないんですか?」


百合香は照れ隠しも踏まえて話題を変えた。


『うんー…勇介とか柳瀬くんから耳に入るより自分で伝えた方がいいかと思って…それにひとつ気になることもあったから』


そのまどかの声はいつになく真面目で、百合香は思わずその場で姿勢を正してしまった。


「・・・え?な、なんですか・・・?」


百合香は恐る恐るまどかに問う。
そしてそれに気付いたまどかは慌てて声を上げた。


『あっ、そんな怖い話じゃないから!その、報告とか・・・』
「報告・・・?まどかさん、もしかして」
『うん。その、ほんと昨日の話なんだけどね。二人目がわかって・・・』



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