ブルーブラック2
「··っふ···」
その口づけは次第に深いものになっていき、百合香は肩に置いていた手の力が入らなくなると背中に手を下ろす様に回して智に寄りかかった。
触れている唇が、舌が、手が、体が――――全部熱い。
キスしているときに顔を包まれる大きな手が、好き。
「ああ、そういえば昨日煽られたままだった」
「あ、煽ってなんか―――っん、」
少しの間まで意地悪をいう智に、きゅうっとしてしまう自分はもう完全にハマってしまっているのだな、と思う。
結局は何を言われても、されてもドキドキとしてしまうのだけど。
いつの間にかソファに横になっている2人はいつしか位置が逆転していて上にいた筈の百合香が組み敷かれている。
百合香の淡いピンクの唇にかかっている髪の毛をそっと智はとってあげると、またその桜の花びらような百合香の場所を唇で覆った。