ブルーブラック2
(はぁ···)
思わず周りに人がいるのに口から大きな溜め息を出したいのを堪えて、心の中で留めた。
すれ違う女性はほとんどが妊婦さんのようで、とても穏やかな空気に包まれている感じを受け、無意識に眺めてしまう。
(幸せそうだな。やっぱり正直なところ羨ましいな。)
「柳瀬さーん」
「はい」
「お会計本日は3¸640円です」
会計を済まして約1時間振りに外の空気を吸う。
いつもと同じ公休。いつもと同じ空、景色、人の流れ。
でもどうしてこんなにも心が重いのだろう。
まだ何かを告げられた訳ではない。
自分だけがこんなに苦しい思いをして――なんて思ってもいない。
けれど、どうしても。
考えないようにしなければと思えば思うほど、過剰に意識してしまう自分がいて嫌になる。
思わず周りに人がいるのに口から大きな溜め息を出したいのを堪えて、心の中で留めた。
すれ違う女性はほとんどが妊婦さんのようで、とても穏やかな空気に包まれている感じを受け、無意識に眺めてしまう。
(幸せそうだな。やっぱり正直なところ羨ましいな。)
「柳瀬さーん」
「はい」
「お会計本日は3¸640円です」
会計を済まして約1時間振りに外の空気を吸う。
いつもと同じ公休。いつもと同じ空、景色、人の流れ。
でもどうしてこんなにも心が重いのだろう。
まだ何かを告げられた訳ではない。
自分だけがこんなに苦しい思いをして――なんて思ってもいない。
けれど、どうしても。
考えないようにしなければと思えば思うほど、過剰に意識してしまう自分がいて嫌になる。