ブルーブラック2
百合香はショーウインドウを眺めながらふらふらと歩いているが、硝子越しに映る家族や、妊婦さん夫婦だったりがやたらと目が付いてしまってその日一日は負のループから抜け出せなくなってしまっていた。
(···でも、近いうちに必ず言わなければならないんだから。大丈夫、智さんだもの。不安になんてなる方がおかしい)
頭の中からその件を払拭しようと前向きに、前向きに考えを終わらせようとする。
「早く、会いたいな···」
それは切実な願い。
そしていつかのまどかが言っていた言葉を思い出しては、やっと百合香に少しずつ笑顔が戻る。
『きっと百合香ちゃんがあまりに素敵だから取り合いをしてるのよ、赤ちゃんが』
(···でも、近いうちに必ず言わなければならないんだから。大丈夫、智さんだもの。不安になんてなる方がおかしい)
頭の中からその件を払拭しようと前向きに、前向きに考えを終わらせようとする。
「早く、会いたいな···」
それは切実な願い。
そしていつかのまどかが言っていた言葉を思い出しては、やっと百合香に少しずつ笑顔が戻る。
『きっと百合香ちゃんがあまりに素敵だから取り合いをしてるのよ、赤ちゃんが』