その指先で…
そして求めるように主任の指を握り返す。
「…好き……」
思いが溢れるようにその指先にそっとキス。
ずっとこうしたかった……
熱くなった瞳で見上げれば、今度は主任の唇が私の指先にそっと触れた。
「……俺も」
甘くほほ笑んだ彼が、私の顎先をそっと指先で持ち上げる。
親指で、輪郭を描くように唇をなぞられて
「今度はどこにしてほしい?」
その仕草に体全体が火照っていく。
ゾクリと震える感覚に
私は泣きそうな瞳で目の前の彼の唇を塞いでいた。
end