指先から、ぞわり。【密フェチSS】
昔から自分でも変質的だと思うほど、白髪交じりの短い髪に触れることが、紀子は好きで堪らなかった。
指先を刺激するその感触を味わうだけで、紀子は性的な興奮を覚え溺れてしまう。
藤野の髪は今までの誰よりも、紀子を興奮させる理想の髪だった。
今までこれを見抜けなかった自分が悔やまれるほど、素晴らしい手触りだった。
いつまでも触っていたら不審がられると思いつつ、紀子はその心地よさに指を離せなかった。
くすりという忍び笑いを、藤野はこぼした。
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