アイ,Shadow 【密フェチSS】
あるものに対して芽生えた欲情を私が自覚したのは、社会人になってからだった。

朝の混雑した車内の熱気に不快感が込み上げて、気を紛らそうと、ふいに向けた視線の先で見つけたそれから、目が離せなくなった。

トクンと胸が高鳴って、心がきれいと呟いて、体の奥がぬるりと興奮した。

あの日から好みのそれを探すのが、通勤ラッシュの車内における私の密やかな楽しみになった。
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