裁き屋始末録
「村雨さん、
どうするの?」
香奈が尋ねる。
「村雨、見史屋。
俺は受けるぜ。
先祖代々の土地を、てめえ勝手の道楽に使った上、自分の手ぇ汚さずに弱い者をいたぶる…
300万だって、財産無くした後に身を粉にして稼いだに違いねぇ」
住江は、村雨と香奈を交互に見た。
「だが一人じゃ流石に無理だ。
あんたらの力が要る」
村雨は目を開いた。
「…やろう、香奈」
香奈も頷いた。
「…では村雨さん、
見史屋さん、
住江さんの三人で今回の業務…
お頼み申します」
元締の声が消え、会議室の卓上に100万円の束が3つ現れた。
村雨、香奈、住江は各々札束を掴むと、それぞれ部屋を後にした…