裁き屋始末録
殺し屋達の末路…
果てに残るもの
最終閃!
「村雨、元締が死んだというのは確かなのか!?」
裁き屋一同は、村雨から連絡を受けてアジトに集合していた。
先の住江の質問に村雨は、
「事実だ。
闇狩りに殺られた。
遺体は無いが、これは奴らがコチラを動かすための罠と見た方が良いだろうな」
そして村雨は全員の顔を見回して、
「迂闊に動くなよ。
仮に闇狩りに遭遇して『これが元締の遺体だ』、と見せられても信用するな。
元締の素性は俺達も知らねぇんだからな」
沈黙…
それを破ったのは、瀬尾の一言だった。
「村雨、なぜ闇狩りの仕業だと断言できる?」
その言葉に宿尾もハッとする。
「確かに…
村雨さんは現場に居なかった訳だし。
元締が殺られたという話もどうなんだ?
この場に元締が居ないのも確かだけど、殺られたのが元締だという証拠が無いよ」
村雨は、瀬尾と宿尾を冷徹な眼差しで見据えた。
「二人とも、何が言いたい?」
「つまりさ…」
今度は秋野がスリングを取り出しながら言う。
「アンタが裁き屋を、闇狩りに『売った』んじゃないのか?」