裁き屋始末録
 
村雨と瀬尾。

二人の殺し屋としての、動物的な反射神経が働いた!


ズビュ!

「瀬……尾…さ……」

朱乃は瀬尾に斬られて倒れ、動かなくなった。


「朱乃ちゃぁぁんっ!」

それを見て絶叫する香奈の首筋に、村雨は千点棒を素早く打ち込んだ!

「っ!…む…ら………」


ドサ

香奈も崩れ落ちるように倒れ、ピクリともしなかった。

「村雨っ!
瀬尾ぉっ!
てめぇら、自分が何をやったか分かってるのかっ!?」

住江が怒りに任せて、村雨と瀬尾へ同時にガムテープを投げた!


ビュルルルルルル!


「邪魔をするな!」

村雨は無言でガムテープを掴んで受け止め、瀬尾は刀で打ち返す!

ザシュ!


打ち返されたガムテープは、住江の目に向かって戻る!


「うわ!」

思わず顔を背ける住江。

次に目を開けた時、彼の目の前には村雨が!

「遅い」


村雨の千点棒が、住江の眉間に打ち込まれた…

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