裁き屋始末録

エピ口ーグ

 
−エピ口ーグ−


「では、裁き屋は自ら[死]を選んだ…
というのかね?」

「は。
先日、奴らに気付かれないようにアジト潜入した時、仕込んだカメラからの映像と、集音マイクから拾った音声から考察すると、間違い無いでしょう」


報告を受けた人物の口元が、不気味に緩む。

「…御苦労だったな。
下がって良い」

「は、では…」



「ふふふ、これで安泰だ。
わざわざ闇狩りを使うまでも無かったな。

全てワシの思いのまま…
過ごしやすい世の中になって来たわい」

響き渡る気味の悪い高笑い…



いかに正義を振りかざそうと、悪が滅びることは無いのだ。


再び、
悪の蔓延る世の中が戻った…



< 62 / 80 >

この作品をシェア

pagetop