【New】スイートな恋をめしあがれ♡
「っはぁ……はぁ、はぁ」
しばらく走り続けて、人のいない体育館裏で足を止めた。
「……あれ?」
気づけば、頬に冷たいものが伝っていた。
汗かな、と思い、手でぬぐうけど……それはとめどなく、あたしの目からあふれてきた。
汗じゃなくて、涙だ……。
どうして泣いているのか、自分でも分からない。
でも、涙はあふれるばかりで……。
なんであたし、泣いてるんだろう。
泣く理由なんて、どこにもないのに。
「グスッ……」
とりあえず涙を止めようと、もう一度手で目もとをぬぐった。
そのとき……。
ガシッ!
うしろから突然、強い力で腕をつかまれた。