黒の寵愛
あ、まだ居る
後ろかな?

沙夜がそう思ったのと同時に
後ろから潜んでいた男が沙夜に向かって来た

沙夜は地面の土を固い物質に変えて刃のように鋭くさせて後ろから襲いかかって来た相手の胸を貫いた

グサッ

当たったのかな?
私の真上から少し暖かく赤黒いのが降ってくる

「沙夜来い汚れる」

少し離れた所から沙夜さんが呼んでる
小走りで近付いたら冬夜さんは少し屈んで私と顔の位置を一緒にしながら頬に付いた血を拭いてくれた


「髪も服も汚れたな」

『…はい…汚れました』

「次は、汚れないようにしないとな
沙夜が汚くなっちまう」

そうだよね
次は失敗しないようにしよう

『…うん!頑張る』
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