黒の寵愛
トサッ

沙夜は冬夜の肩に頭を置いて眠った
冬夜は沙夜の絹みたいに触り心地の良い髪を撫でた


やはり沙夜は長くは起きてられないか
分かっていた事だ
俺の細胞で造られたからと言って完璧な人間になれた訳ではない

起きてるだけでも体力は使うからな眠らなくては回復しない

「沙夜
俺は、ずっとこの時を待っていたんだ」

俺と同じ力を持った奴はこの世にいない
お前は俺に近い存在だ

お前が俺の傍にいれば俺は1人じゃなくなる

沙夜お前も1人じゃない
ずっと一緒だ

冬夜は沙夜を抱き上げてベッドに寝させた
そして冬夜も沙夜の横に寝て
沙夜を抱き込んだ

そして静かに眠りについた

冬夜にしたら初めての静かで温かい優しい温もりを抱いて
< 28 / 33 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop