ただ、好き。
―――蒼君に出会ったのは一年前の高1の春。
私は、美沙、カンナちゃん、真くんと同じクラスだった。
私は最初、中学からの親友の美沙と一緒に過ごしていた。
けど、前の席だったカンナちゃん、隣の席の真君とも意気投合して一緒に過ごすようになった。
「ねぇ、美沙ー、あっ!あれみて!」
といい、私は空のほうを指さす。
そして、美沙がよそ見しているうちに、美沙の卵焼きを取り、パクッと口の中に放り込んだ。
その様子をカンナちゃんと真君はクスクス笑って見ている。
肝心のみさは、怒りからかぷるぷると震えている。
「りぃこぉ~~~、あんたって子は!」
「ひぇッ!」
さすがに私はまずい、と思い、
「あぁ、ごめん。おいしかった。ゆ・る・し・て??」
「きめぇんだよ!」
おい、言葉に注意しようね。
あ、あれを使おう。
「駅前でアイス奢らせていただきます。」
「むむぅ・・・。」
美沙は一瞬考えたふりをして、
「いいだろう。」
・・・なんて単純。