私こそ光る☆君~番外編②~
「……ップハハハハハハハ!!」


一触即発。

緊迫した空気を引き裂くように、隣から笑い声が上がった。


「知ってるさ。でも安心していい、俺はそういう意味でライバルになるつもりはないから。こいつは俺にとって妹みたいなものだ」


こんな状況で笑えてしまう響お兄ちゃんの豪胆さに目が点になる。


そういう意味ってどういう意味?


私がますます混迷を極めていく中、みんなは同じように驚きつつもほっとした様子だった。



「いい仲間に巡り会えて良かったな」


『うん? うん』


何がどうなって響お兄ちゃんの中でそんな結論に達したのか、話の流れは分からないけれど、同意する。


響お兄ちゃんはグループやユニットには属さずに、一人で活動しているんだっけ。


困惑する私を間近に見て、響お兄ちゃんはさらに可笑しそうに笑った。


「そのうちお前にも分かるよ、光」


意味深な言葉と共に、初めて響お兄ちゃんに“光”と呼ばれ、ほんの少し嬉しくなった私だった。



おしまい☆


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