私こそ光る☆君~番外編②~
『遥は何の日だったの?』

「俺様はこれだ」


ババンと目の前に掲げられたページには白衣を着た遥が映っていた。

由依のページと違って見た目に派手さはないけど、 背景の池に咲くすいれんの薄紅が引き立てられていて、風景画のような写真だ。


5月8日、世界赤十字デーか。


それで白衣ね。

他にも松の日、米の日なんて書いてある。


誕生花・すいれんの花言葉は“清純な心”

俺様なのに意外と繊細な遥にはぴったりかも、なんちゃって。



「どうだ、俺様の白衣姿に見とれたか?」

『え、あっ、うん。 似合ってると思うよ』

「チッ、なんだよ、どうでも良さそうな返事だな……」


私の返事に、遥が不満げにブツブツ言う。



違うの。

似合ってたって言葉は嘘でもお世辞でもなくて本心なの。

でもね。


言えないよ、本当に見とれてたなんて。


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