私こそ光る☆君~番外編②~
『マズイって。バレたら絶対スクープになるよ……』


「ホラ、そこ!!言葉遣い!!」


『うっ……』


一人で頭を抱えていると、男らしからぬ口調を注意される。


奏多のコンセプトは大人っぽくてワイルドなんだけどその中に気品があって色っぽくて、寡黙な青年らしい。


大人っぽいのと色っぽいのは紫水みたいだけど、ワイルドって言ったらメンバーの中では遥に一番近い。

寡黙って言ったら真っ先に思い浮かぶのは清龍だよね……。



この3人が一緒になったイメージ……ダメだ、想像できない。


芸暦1年未満の私には難しい。

せめてもっと詳細な設定とかがあればいいんだけど。




「あのー……」


懊悩(おうのう)しつつも由梨亜の買い物に付き合い、相変わらずの密着度で歩いていると、声を掛けられた。


振り返るとカメラを持った男の人と、女の人の二人組。

声を掛けてきたのは女の人の方だ。



『何?』


由梨亜の一歩前に出て短く問う。


キラリと光るレンズに不安を覚えながら。


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