お嬢様の快楽


「さあて、新入生……とは言わないのかな。まあ、みなさん高等部へようこそ。」

改めてっという感じだったが、何故か身が引き締まるようだった。

「時間が無いから、今日の予定をちゃっちゃと説明するね。」

カツカツとリズムよく、黒板に書かれてゆく。

なるほど、やっぱり姉弟だ。

字の癖が似ている。

「8時半までには廊下に並ぶ。9時に入場。12時までの予定だが、早まるだろうな。後は下校。質問は?」

本当にちゃっちゃとやるな。

「なさそうだな。高校生だし、大丈夫だよな?」

笑顔ですが、誰もそれじゃあ無理なんて言えませんって。

笑顔が怖いですって。


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