お嬢様の快楽
「珍しく分かり合えてないみたいですね。」
「分からないのがこんなにももどかしいなんて知らなかったわ。」
胸の奥にわだかまりができる。
「お互い、心境の変化があったんじゃないですか?」
「心境の変化、ね……」
私だけでなく、るー君にも何か思いがあると。
要さんはミラー越しに私と目を合わせると少し苦笑した。
「暗黙の了解の仲でしたからね。」
「…………」
だから苦しい。
難しい。
どうすればいいんだろう。