禁断の甘い声に抱かれて
 
「だって……先生の声は、いつでも聞きたいから……」

 わたしの応えに先生は、ふふふ、と笑う。

「僕も結愛の声が聞きたかった。
 好みの声を探すために歌手を辞めて、より多くの歌声を聴ける教員になった甲斐があったよ」

 先生の声が、吐息と一緒に耳をくすぐる。

 それは、まるで、身体の一番敏感な所を指で触られているようだった。

 甘い声に刺激されて、わたしの奥がじゅわん、と濡れる。

 そんな様子を感じたのか、先生は意地悪く言った。

「今は歌声よりも、僕に抱かれて、あえぎ声をあげたい気分かな?
 本当は、教師と生徒の不純異性行為は許されない。
 しかも、僕は、生活指導担当だし。
 この禁断の関係は、もう終わりにしてあげるから。
 今日は記念に、結愛の声が枯れるまで、色っぽい声を聞かせてもらおうかな?」

「や……ん」

 先生の声が良過ぎて、立っていられない。

 崩れ落ちるわたしを抱きしめて、先生は、最後に言った。
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