鏡の中のドッペルゲンガー
鏡の中のドッペルゲンガー
「あ、ほくろ三つ並んでるー」
飲み会の席でそんな黄色い声を聞いた。
そっちに視線をむけるとやっぱり、女の子がクマの子供みたいに遥にじゃれていた。
(あーあ、みつけちゃった)
遥とあたしの専売特許。そのほくろに触れるなかれ。
ぷいっと目を逸らしてジントニックを一気飲み。胃と頭が悲鳴をあげたって知らない。
立ち上がって化粧室に急ぐ。だってもう遥なんて見ていられないから。
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