黒い翼
それは去年の夏のこと。
やけに喉が渇くもんで、俺は冷水器があるとこに行っていた。
「あ、」
そのとき俺は廊下の壁に手をついている京を見つけた。
「よー京」
俺は手を振りながら京に近づく。
けど…なんか京が変だ。
「………………」
とりあえず俺は京をガン見してみる。
あ、分かった。
喉が渇きすぎてヤバいんだ。
俺はそう思って近くにある冷水器の水を手で溜めて、京にぶっかけた。
---バシャ―ン
「…何すんっ!!?」
京はかなり驚いていた。
「ノド渇いたんじゃなかった?」
「…う、ん」
京は頬を赤く染めながら言う。
「てか、何で水かけるんだよ!!?」
ムッとした表情で言う京。
そんな彼女はやっぱり可愛かった。
こんなこと、どこのカップルでもやってそうなことで。
なんで俺ら別れたんだろう。
って、シュンってなったことを強く覚えてる。