黒い翼

(。°ー°)

俺が理性を取り戻したのは、甘いものを口に含んだ時だった。


「なンだよ……これ…」


血の匂いが充満して、ヌルヌルする手は真っ赤に染まっていて、目の前には壁に激突して気を失っている京が。


その京の体からは血が出ていて、俺の食欲をそそった。


俺がやったのだろうか。


「京ッ!」


血はもう止まっているけれど、出た量が多すぎるのだろう。


顔が真っ青だった。


俺はココが何処かもわからないのに、京を抱え、とにかく走った。
< 69 / 82 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop