黒い翼


シキは友達だ。


だけど、あの時からずっと片想いしてる。


これはあたしだけの秘密。


「じゃぁ、好きなんだ?」


目の前にいる男が不思議そうな顔をして少し首を傾げた。


「肯定もしないし、否定もしない」


「え」


「想像に任せる」


キョトンとしている男に、あたしはそう言って、踵を返した。
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