rain girl
「あれ、深山は?」
ハルのその一言でざわついいた教室が一瞬で静まりかえった。
「あいつなら、鼻水垂れて出てったぜ」
この発言をしたのはさっきの茶髪の男子生徒。
その言葉に大半の生徒が笑った。
だがハルの表情は真剣なままだ。
「……出てった?」
「おう、やっと分かったんだぜ。自分が必要無い人間だってことがよ」
ハルの表情がさらにこわばった。
「……ざけんな」
「え?」
ハルは勢いよくドアを開けて教室を飛び出していた。
その行動に教師も生徒呆然としていた。