rain girl
一方のハルは教室を勢いよく出たものの目的の人物がどこにいるのか見当もつかず、とりあえずその人物の家に向かっていた。
ハルは目的の人物とは、幼なじみだった。
幼い頃、ハルとその人物は毎日毎日一緒にいた。
一緒に遊んでいたのだ。
いつも二人で行動して、あまりの仲の良さに、両人の母親がやきもちををやいたほどだ。
ハルはいつまでもずっと、一緒にいられると思っていた。
それなのに。
その人物は急にハルを避けてきたのだ。
なぜ。
なぜ急に?
それは中学2年の夏。
ハルは抵抗した。
「何で俺を避けるんだよ?」
「………」
口を閉ざすハルの幼なじみ。