囚われ姫~今宵降りゆく星屑は~
確かにさっきのエロマウントポジションでドキッとしたのは本当だった。
あの時の西館くんの瞳は、神崎さんの冷め切った瞳に似ていたから。
だから現実を直視出来なくなるほどに、感じてしまったのだ。




「やめて…ね?」
「そんな甘い声だされてやめられる男がいると?」




西館くんに待てが効くはずもない。
火を見るより明らかな定理は、あたしをそこに縛り付けた。




綾ちゃんはたまたま休みでいなかったから、この状況から救ってくれる人など、もう誰もいなかった。
なのにあたしはそれを理解したうえで汚れないことを祈った。
来てくれるはずのない悪魔に。
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