囚われ姫~今宵降りゆく星屑は~
「ゆ…うま様」
「?!」




あたしの頬を一筋の涙がつつと伝うのを見て、教室の外にいた他学科らしき生徒はあたしから西館くんを引き離した。




「大丈夫ですか、刹那の姐御」




あたしの耳に届けられたのは西館くんのものよりはるかに甘い、囁きだった。


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