囚われ姫~今宵降りゆく星屑は~
「申し遅れました。俺は豊浦組No.4の市瀬隼人[イチセハヤト]です。隼人とお呼び下さい、姐御」
「隼人殿、童は姐御などと呼ばれるような者ではありませぬ。どうぞお捨ておき下さりまし」
「捨ておけ、か。俺が一般人ならそうしたかもな。わりぃがこれは主人からの言い付けなんだ。学校にいる間、姐御には嫌でも俺に従って頂きます」




主人と言われて浮かんだのは一人の男。
どこか強引そうな、ヤクザの男。




「夕俟様のお言い付けだと申すのか?」
「はい」




しかし市瀬さんの登場により、あたしはどんどんと事件に巻き込まれることになる。
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