囚われ姫~今宵降りゆく星屑は~
「どうしたら、お許し下さいまするか?」
「そうだね…」
「駄目よ、夕俟兄さん」




悪戯めいた神崎さんの瞳に慌てて制止に入る夏乃を退かして、あたしの左手を取った神崎さん。
その手の中にはシルバーに光る何かが見えた。




鎖でも付けられるのではと身構えたあたしに神崎さんは妖しく微笑う。




「俺様の、姫になれ」

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