囚われ姫~今宵降りゆく星屑は~
俺の中で日に日に刹那が大きくなっていくのが解る。
刹那には俺がどう映っているのだろう?




最初は『可哀相な少女』だと思った。
無知が丸見えの、アホだけど目を離せない少女がストーカーに迫られて困っていたように見えた。




だからわざと「困ってんだろ、男が」と声をかけた。
馬鹿みたいだが、少女の声を聞きたくて。




俺の耳に届いた刹那の声は、甘く魅惑的な高音で。
その声を聞いた刹那、虜になった。

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