オークションの悪戯-イタズラ-
「ただいま」

暁人さんが帰ってくる。

「今日はすみませんでした」

「急用ならいいよ」

「ではお食事のご用意をして

参りますので」

「わかった」

神田さんはパタンと扉を閉める。

「不満があれば言えばいい」

「不満はないですよ…ひゃ!?」

ソファの肘掛にもたれている私に

近づく。

「あの暁人さ…!?」

息遣いさえも唇にかかるくらい近い。

「な、何なんですか!」

「キスしてよ」

はい!?
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