オークションの悪戯-イタズラ-
柊家の屋敷の前に立つ。

スマホに耳を当てる。

『今更、何?』

「暁人さん、開けてください」

『いやだ』

「開けてください」

『死んでも開けない』

「死んだら扉壊します」

『器物損壊罪で訴える』

「それでも構いません、

暁人さんが好きだから」

『…そう、嘘ばっかり』

「嘘じゃないです!」

涙が出そうになる。

「貸してください」

神田さんが私のスマホを取る。
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